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「入間先生、ここに今日のカルテ置いておきますから。」
そう言って私は机の上にカルテの束を叩きつけた。
「ああ、ありがとう。」
アイツは私に胡散臭い笑顔を向ける。
胡散臭すぎて虫酸が走るわ。
私はニコリともせずに内科の医局を出た。
アイツのために振りまく愛想なんて数ミリもないもの。
私─────星野明子はアイツ入間上総が大嫌いだ。
こんな事同僚や他のナースに言ったらきっと半殺しにされるに決まってる。
だって上総はみんなが憧れる内科医の王子様だから。
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