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幸い日勤の人たちの帰る時間からずれていたお陰か誰ともすれ違わないけれど、今のこの状況はかなり不味い。
万が一、上総のファンの女の子になんて見つかったりしたら………
考えただけでも恐ろしくて泣きそうだもの。
何とかしてこの手を離させなくちゃ。
「か、上総!!もう逃げないから手離して。」
繋がれている手を上総の目線に合うように持ち上げてアピールをしてみる。
ちらっとこっちの方を見たが、
「いいよ、なんて言うと思った?別に誰にも会ったりなんてしねーよ。」
上総はすぐに前を向いてまた歩きはじめてしまった。
意地悪っ…!
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