chart16

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上総の熱い舌が容易く入り込んで、その熱が私を翻弄する。 きっと上総は簡単に止めたりなんてしないだろう。 彼の昂りが収まるまで。 「っん...」 声を出さまいと息を堪えるが、もうそろそろ苦しくなってきた。 でも、酸素を求めたら───── 自分とは思えないような声が漏れてしまう。 昨日は本能のままにお互いを求めあっていたから全く気にする余裕なんてなかったけど、今はそんな流暢なこと言ってられない。 あんな声、 理性が占めている今聞いたら... とても上総を真正面から見れなくなる。 恥じらいが邪魔をして、目を合わせるのでさえ辛くなる。 「声我慢するなよ。せっかく可愛いのに」 少しの間だけ唇を離して、彼はそう妖しく囁いた。 我慢するなって言われてもしょうがないじゃない。 恥ずかしいものは恥ずかしいの! 反抗しようと口を開こうとしたのに、また上総はすぐに続きを始めてしまう。 しまった。 さっきのうちに酸素を取り込んでおくべきだったのに、言い返すことばかりに頭がいってすっかり忘れていた。 今さら呼吸なんて出来ない。 だけど、口からいっぱい空気を取り込まないと。 そろそろ鼻だけじゃ限界だ。 それなのに、上総の舌はは始めたときのよりもずっと激しく口の中を遊び回る。 気持ちいいのに苦しい。 声を堪えなきゃいけないのに、それを自制する思考がどんどん溶けていく。
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