少女

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それはなんやら甘い味がした。口のなかで溶けるような感じだ。 「ねこちゃん、気に入ってくれたかな?ふふふ。クッキーなんて食べていいのか分からないけどね」 女は満足そうに微笑む。この辺りは人間自体が疎らではあるが、通りすぎていく人間の男たちは女を下から上まで見つめ、顔を見るとまたじっと見つめる。 中には少し遠い場所で立ち止まり、なんやらこっちをずっと眺めている男などもいた。
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