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長く、黒い髪を下でゆるくしばり、穏やかに笑っているのが陛下、つまりはアリシアの父である。
そして綺麗な蜜色の髪を上の方で束ねていて、女王のなにふさわしい、凛とした美しい女性が女王陛下、つまりはアリシアの母である。
二人がなかなかの美形であることからアリシアが美しく妖艶な少女だと言うこともうなずける。
「アリシア、カイル博士のところにいく事を止めたりはしないが、何日ほど国を空けるんだ?」
「結婚式にでて、そのあとのこともあるので10日はいただきたいです。」
「いっても良いわ、しかし身なりはちゃんとしたもので結婚式に出席しなさい。
あと、くれぐれも粗相のないように。」
「はい、心得ております。」
そこではっとしたように陛下が私に質問をした。
「ところで、ミレーニャからルシャーに荷物が預けられてるはずだ。もう中は見たか?」
あ、忘れてた。
荷物!!!
「「……忘れてたか。」」
「すいません、忘れてました。」
ちなみに、ミレーニャとはルシャーの母であり、ルシャーの国であるラフラシカ公国の女王陛下である。
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