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ペアナは隣国に住んでいるから、そんなに急がなくても良いんだけど、シシルはもっと西の国に住んでいる。
教授の所はシシルの国の隣国。
今日には国を立って、ペアナの所に泊まってからシシルの所にいくほうが早いし効率的だ。
しばらくすると、メイトが紅茶を淹れて、部屋から出ていった。
「国をたつまでくつろいでようよ。
下町の人に貰ったものを食べよう、どれもとても美味しいよ。」
「アリシアはほんとすごいなぁ、アリシアの父上は怖いから、僕だったら脱走なんて出来ないよ。」
「まぁ、ルシャーは小心者だもんね。」
「………あ、それはなに?」
袋の底に、分厚い本が入っている。
ルシャーは本を出して、テーブルにおき、アリシアに見えるようにした。
「あぁ、これ?分厚いわりに何も書いてないへんてこな本なの。
今日の朝、父上と母上に頂いたんだ。」
「へぇ、何にも書いてない本なんて、珍しいね。」
「ついでにこの本の事をカイル教授に聞いてみようかと思うんだ。」
「あぁ、それが良いんじゃないかな。」
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