第一話 レーレベル皇国の姫

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アリシアは両親に本を貰った時、本に触れ、変な感覚に襲われた。 悲しいような、悔しいような、そんな感覚。 それはアリシアが不思議な子だということを物語ったようにも感じた。 アリシアの腕には、アザのような、模様のようなピンク色のものがある。 自分は他とは違う。 優秀なアリシアはすぐに悟った。 自分は 普通の人間とは少し違うのだと。 それを受け止め、国の皆は私と居てくれる。 そんな皆をアリシアもまた、愛していた。 「ルシャー、良い結婚式になると良いね。」 「? そうだね。」 「私、父上に許可を貰いに行ってくる。 下町で貰った食べ物、好きに食べて待ってて。」 「う、うん。行ってらっしゃい。」 そしてルシャーはハッとして、食べ物たちから顔をあげた。 「荷物渡すの忘れてた。」
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