極々普通の一般的平凡な高校生

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先生からの見えない威圧に耐えながらも俺は必死で問いに答える。 しかし、俺の答えは先生を更に不快にさせたらしい。 正直に答えたのにこうも威圧ばかりかけられると泣きたくなってくる。 「先生、言っても分からない子には体罰も必要だと思うのよね。躾に一番良いのは痛み。それは犬が証明してくれているわ」 怖い、怖すぎる。あの可愛い顔から発せられる凶暴な言葉がギャップを生み、より一層恐怖が増す。 だがしかし、ここ最近の高校生は意味わからん教育制度で教師の暴力から守られている。 攻撃(暴力)したら最後、先生の命(就職先)はないだろう。 俺は罠カード『聖なるバリアーミラーフォース』をセットしターンエンド。 やることはやった。人事を尽くして天命を待つ、だ。 あとは天に身を任せよう。 「てなわけで、罰としてあなたには文化祭の実行委員をやってもらうわ。」 「なん・・だと!?」 ガガ―ン!と頭の中に衝撃が、効果音が響き渡る。 直接ではなく、間接的にダメージを与えてきたか。 天は俺が供えた物がお気に召さなかったようだ。 ここはミラフォではなく、神の宣告を伏せておくべきだったか。 ファイヤーボール、もしくは火あぶりの刑での攻撃はミラフォでは対処できない。 ここ最近ミラフォ使えないからな。 サイクロンや場を破壊するカードに対し弱すぎだ。 まだ、警告や激流葬、奈落の方が需要がある。 ここ最近は破壊耐性のあるカードも増えてきたので脱出装置を積むのも良いかもしれない。 「この前のホームルーム、誰も立候補してくれないから困ってたのよ。よろしくね♪」 俺が遊戯王に現実逃避しているとはさも知らず、言葉を続ける先生。 俺はこれ以上反抗して罰が増えたら困るので何も言わず、ただ頷くだけだった。
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