必要にして十分

6/6
前へ
/6ページ
次へ
俺は窓の鉄格子にしっかりと固定された首吊り結び[ハンギング・ノット]の輪に首を差し入れ、目を閉じた。こめかみの辺りを伝う汗を拭い、深く、ゆっくりと息を吐き出す。 俺は今夜、この監獄を出る。『必要にして十分』なやり方で。どんなかたちであっても。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加