Cherry 9

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【美生Side】 夜のコインパーキング、街灯の明かりが良の白いクラウンを朧気に照らす。 「良…」 不安で声を掛けるけど、良はまだ無言。 緊張のあまり鼓動は速まる。良は私の手を引き、駐車場の中に入り、クラウンの助手席のドアを開け、私を車に乗せた。 車のトランクにキャリーバッグを入れ、運転席に乗りドアを閉めた。 ドアの閉まる音に、私の心臓はドキンと跳ねる。 いきなり家を飛び出し、怒ってるのかな?いつもの良とは違う…。 良は無言のまま車のエンジンを掛け、車を走らせた。車は明らかに良の家とは反対方向だ。
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