Cherry 9

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「良…、何処に行く気なの?」 私の言葉に良がやっと重い口を開く。 「美生の家だよ」 「えっ?待ってよ。私の家へ行く気なの?無理だよ」 「何が無理なの?」 良が真剣な眼差しを私に向けた。 「だって私は…家を飛び出して来たのよ。パパはカンカンだし、冷静に話なんか聞いてくれるはずがない」 「そんなこと、行ってみないとわからないだろう?」 良の言葉に私の心臓は今にも破裂しそうなくらい、バクバクと大きな音を鳴らす。 「お願い…今日は家に帰りたくないの。私…ホテルに一人で泊まる。だから…引き返して…」
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