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啖呵をきって家を飛び出した私。すぐに戻るなんて、気恥ずかしくてパパやママに合わせる顔がない。
私は良の大きな背中の後ろに、思わず身を隠す。
玄関のドアが開き、家の中から美希が顔を覗かせた。
「あのーどちら様ですか?あれ!?美生ちゃん!?」
美希は私の顔と、良の顔を交互に見ると、もう一度私に視線を移し、ニヤリと笑った。
「夜分にすみません。高見と申します。ご両親はご在宅ですか?」
「はい、怒りマックスの大魔王ならいますけど」
美希はニヤニヤ笑いながら、良に答えた。
「…大魔王?」
「パパは超怒ってますが、逢う勇気ありますか?どうなっても知らないよ」
「美希っ!」
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