Cherry 9

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ふざけてる美希を叱ると、美希は笑いながら『どうぞ』と手招きをした。 家を飛び出し、僅か一時間半。カッコ悪くて俯いたまま顔を上げることが出来ない。 「ママー!お客様だよ!」 美希の声に、リビングの奥からママの声がした。 「こんな時間にお客様?」 ママの足音が次第に近付く。私は良の背中に隠れ小さくなる。 「こんばんは。夜分にすみません」 良はママに深々と頭を下げた。ママは良の後ろに隠れている私を見つけ、呆れたように溜め息をついた。 「美生…」 私はバツが悪くて、ママから視線を逸らす。
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