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ふざけてる美希を叱ると、美希は笑いながら『どうぞ』と手招きをした。
家を飛び出し、僅か一時間半。カッコ悪くて俯いたまま顔を上げることが出来ない。
「ママー!お客様だよ!」
美希の声に、リビングの奥からママの声がした。
「こんな時間にお客様?」
ママの足音が次第に近付く。私は良の背中に隠れ小さくなる。
「こんばんは。夜分にすみません」
良はママに深々と頭を下げた。ママは良の後ろに隠れている私を見つけ、呆れたように溜め息をついた。
「美生…」
私はバツが悪くて、ママから視線を逸らす。
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