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「はじめまして。高見良と申します。夜分に失礼かと思いましたが、美生さんのことでどうしてもお話がしたくて伺いました」
「はじめまして。あなたが…美生の。私は美生の母です。家出娘を送り届けて下さりありがとうございました」
ママは私を見て、意地悪く口元を緩ませた。
良は緊張した面持ちで、私に視線を向けた。
「恐い主人もいますけど、逢う勇気はありますか?」
ママはさらに意地悪な質問を良に投げ掛けた。
「勿論です。ご両親に話を聞いていただきたくて伺いました」
「そうですか。今はまだかなり怒っていますが、御上がり下さい。そこの家出娘さんも、よかったら御上がりなさい」
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