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俺は彼女に心を奪われてしまったようだ。無意識に「はい」と返事をしていた。
最早、ここが何部だろうと構わない。俺のアイデンティティはどこかに吹っ飛んでしまった。
彼女は微笑むと、俺に入部届けの用紙を差し出した。「それでは、これにクラスと名前の記入をお願いします」
俺は彼女から用紙を受けとると、躊躇なくクラスと名前を記入した。
「一年A組 鷹山トオルさんですね。素敵なお名前」
彼女は書かれた名前を見て、また微笑んだ。眩しい、なんて眩しい笑顔なんだ!
「私は、この『占い研究倶楽部』の部長で、二年の如月すずめと申します。どうぞよろしく」
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