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放課後のクラブ活動が待ち遠しい。
恋は障害が多いほど燃え上がるというが、今の俺はその心境に近いのかもしれない。昨晩から如月先輩の事ばかり考えていた。
如月先輩は、彼氏がいるのだろうか?
あれだけの美人だから、一人や二人いても不思議ではない。いや、美人過ぎていないということもあり得る。後で、訊いてみようか。
放課後、俺はクラスの哀れむような視線を振り切り、部室へと向かった。
ドアをノックして、「失礼します!」と勢いよく入る。既に全員集まっていた。
「お、来た来たー」
部員の一人が俺を見て叫んだ。
「あ、よろしくお願いします。新入部員の鷹山トオルです」
俺は元気よく挨拶する。そして、彼女達を見て驚愕した。何だ、このクオリティの高さは!?
この学園の美少女トップファイブが集結しているのではないか、と錯覚してしまうほどの美人揃いだ。
「では、一人ずつ紹介していこうか。私は三年の鹿島紗織。副部長をしている。よろしく!」
鹿島先輩は、陽気で快活。ボーイッシュな感じで、うら研よりも運動部が似合いそう。
「二年の猪俣良美。趣味は クイズ。よろしく」
猪俣先輩は、如何にも秀才という雰囲気がする。
「私は三沢蝶子。二年生よ。特技は料理です。よろしくお願いします」
三沢先輩は、家庭的でお嫁さんにしたいタイプナンバーワンかな。
「三年の猫柳ゆいだ。趣味は麻雀」
猫柳先輩は、五人の中で一番色気を感じる。しかし、趣味が麻雀て……
「如月すずめです。改めてよろしくお願いします」
俺の好みは、やはり如月先輩かな。清楚で可憐な雰囲気が堪らない。
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