4・接近 (その1)

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その時! 突然オレの右手が握られた!!! ヤバい!!! 握られた右手は凄い力で上に上げられ 「何してんだよ!」 と言われ声の方を向くと 痴漢していた例の尻の男ではない 全く別の男だった 「この人に何してたんだよ!」 と強く言われ固まってしまったオレ 一瞬の間に色々な思いが駆け巡った オレも終わりだ・・・ まず、両親に恥をかかせてしまう 不自由無く育ててくれた両親に どうやって謝ろうか・・・ そして秋葉はオレを思って 泣いてしまうんじゃないだろか 身体まで張ってくれた秋葉に 本当に申し訳なく思う その他にも、今までの思い出やら 友達の顔など頭に浮かぶ・・・ コレを走馬灯と言うのだろうか・・ 思う存分走馬灯とやらを体験して 我に還った・・・ 固まったままのオレ すると尻の男が振り向き口を開いた 「あ、あの・・すみません・・・」 「大丈夫ですか? 今痴漢されてましたよね?」 まだ握られたままの右手に 更に力を入れながら別の男が言う
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