1・ちょっと変わった日常

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コンビニで大量の酒を購入し 男2人肩を並べボチボチ歩く その足取りはおぼつかないが 何故か秋葉の足取りからは ワクワクウキウキが伝わってきた 「ねえ、ねえ、電車の部屋が 空いてなかったら産婦人科ね」 って・・・ やっぱり興味だけかよ でもまあ「いいよ」っと答えると 「やったーーー!!」っと喜ぶ秋葉 憎めねーヤツだよな 同期で入社してきた秋葉は 留年だか浪人だかでオレの1コ上 無邪気に笑うコイツの笑顔は 誰をも魅了して 周りの空気を明るくする その笑顔に結構助けられてきた 濃い顔立ちのオレは 恐い印象を人にあたえるようで 秋葉いわく 入社して暫くオレひとり 浮いてたらしい 自分では そんな風に思ってはいなかったが コイツが居なかったら 今でもオレはひとりだったのか?! 「オレ、秋葉正人、ヨロシク!! 君は?なんて名前?」 名前だけ伝えると 「じゃあ、マツリューね!!」 と勝手にあだ名を決められた そして握手を求められ 出した手を強く握り ブンブン激しく振り回された コイツと知り合って数年 “無邪気な天然” はじめはそう思っていたが 周りの空気を読むのがやたら上手い 心の中読まれてんじゃねーか?! ってぐらい 周りに気を使ってるのが分かる コイツの天然は実は全て計算?! って思うほど そして何故かコイツの前では 素直になれるんだよな
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