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彼の誘導のまま
本来彼女と来るはずだっただろう
部屋へと連れて来られた
ソファーに座らされ水を飲むと
少し落ち着いた
「大丈夫?」
と覗き込んできた彼の大きな黒い瞳に
吸い込まれそうになった
それから自己紹介を終えると
馴れ馴れしくちゃん付けで呼ばれた
そして
「落ち着いた?」と聞かれ
「少しは・・・」と答えると
「マジでビックリしたよー!」
と言われた
・・ごもっともだ・・・
オレがもしその状況になったら
とっさに手を差しのべれるのだろか
凄く迷惑をかけていると改めて思い
恥ずかしくなった
「すいませんでした・・」と謝ると
「別にいいよー
それよりさっ、敬語やめてよー」
と明るく返され
どこまでこの人は良い人なのだろう
初対面でも分かる
この人の優しいオーラが
オレの心を落ち着かせる
それより「秋葉くんは大丈夫?」
オレの心配してくれるのは嬉しいけど・・
「あ゛ー!!」って・・・
忘れちゃってたのね・・・
まあ・・
それもオレが悪いんだけどね・・・
でも、あっけらかんとした秋葉くんに
思わず笑えた
すると
「よかったー
修ちゃん、笑ってくれた」
と自分の事より
オレが元気になって良かったと言ってくれる
秋葉くんの明るさに助けられ
心が晴れてった
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