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「あ・・オレはさっきも言ったけど
もぉ終わってるんだけどね・・
オレからかおるに別れを切り出すのは
なんか違う気がして・・・」
ビールジョッキの汗を指で撫でながら
話をしている秋葉くん
その指を綺麗だななんて思いながら
話の続きを待つオレ
「オレ、ズルいかもしれないけど
かおるから
“別れよ”って言われたいんだ・・
かおるにとって
オレは、不釣り合いだった
って気付いて欲しいというか・・」
「うん・・」
「それに、プライド高いんだよねー
でも、打たれ弱くて・・
・・だから・・
やっぱりオレからは言えないや
今連絡したら、オレが謝ってくれると
勘違いさせちゃうかもしれないし」
秋葉くんの素直な気持ちだった
一年以上付き合ってきた彼女の事を
知り尽くしていて
彼女が羨ましかった
彼女を思っての行動・・
ホントにそれが
彼女にとって良いことなのかは
正直分からない
でも秋葉くんなりの
彼女への思いやりだった・・
秋葉くんの優しさが伝わってきた
「そっかーそうだよね・・」
「うん・・ゴメンね
なんか重い話しになっちゃった?」
「いや・・全然!
ってかオレが切り出したんだし」
「ハハ・・そぉだったねー
まぁ今日も、飲も!飲も!」
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