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「ふう……あのまま発動されてたら僕でも少し危なかったですよ?」
そんなこと微塵も思っていない口振り、背後をとられた屈辱と馬鹿にされた悔しさが交差する。
「……っち」
舌打ちをしながら振り返ると、微笑を浮かべている赤髪の男だった。
「そんな怖い顔しないで下さいよ、もう退屈はさせませんよ」
言い終わるのとほぼ同時に、赤髪の男の体から光が放たれる。いや、体というより先ほどまでは包帯で隠された目からといった方が正しいだろうか。
隠れていた目は燃えていると、錯覚する程に紅い。
光がハレスに移るように全身を包み込むと、眠気が襲って来てそこで思考が停止する。
「楽しんで来て下さいね、貴方はそこで………を知るでしょう」
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