1人が本棚に入れています
本棚に追加
「むしろさあ、彼女いる人の方がかっこいい人多いじゃんっ!彼女いても、友達からで私は構わないし」
すらすらと、綾乃は喋る。
「うん、てか彼女云々の前に、友達だから」
続いて雪音も流暢に喋り出した。
雪音のピアスがキラリと光った。
私は2人の話を、
有り得ない
と思いながら聞いた。
「2人とも…鬼だね。……世の彼氏持ちが怒るよ!」
「えー…そうかな。でも、愛実も彼氏だなんだーって話に、興味ないわけじゃないっしょ?」
綾乃は足を組み直しながら言った。スラリとした白い足は、女の私でも目の前にすると、ドキっとした。
「興味は、あるけ、ど…」
「じゃ…行こ?」
ぎゅ、と雪音は私の手を握り、瞳を見つめた。
「…えっ?…あ…う、ん…」
これは色仕掛けだろうか…。
雪音にドギマギした私は、思わずうん、と、言ってしまっていた。
最初のコメントを投稿しよう!