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少女は驚いた顔をしていた
当然だろう
誰もいないと思っていた
自分の周りには誰もいない
そう思って、ずっとそこにいたのだから
しかも紫は何もない所に、しかも空中にスキマを出してそこから上半身だけ出しているのだ
驚かない方がすごい
彼女は少しの間ポカンとしていたがおずおずと口を開いた
少女
「あなた、妖怪?」と
それに対し紫は
紫
「ええ、しがないスキマ妖怪よ」
といって笑った
そして
紫
「あなた、面白い能力持ってるわね。人の中では辛くない?」
と笑いかけた
するとその笑顔で驚きと緊張が消えたのか少女も僅かに微笑むと
少女
「そうですね、どうせなら妖怪として生きていけたらと思います」
そう言って今度は確かに笑った
紫はそれを聞いて
紫
「面白い事言うのね。なんだったら私がご教授して差し上げるわ」
と言って嬉しそうに笑う
少女もクスクスと笑って言った
少女
「ふふっ。おかしな妖怪さん」
すると紫と少女は指を絡めて嬉しそうに言った
紫
「私は八雲紫」
幽子
「私は西行寺幽子です」
そして二人は『友達』になった
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