239人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
とりあえず、悠が開いている席を見つけ座る。
「ねぇ宏哉。響先輩にメールしていいかな?!入寮して食堂です、ってしていいかな?!」
悠は響先輩が大好きだからな。
うん。可愛い。←
「ん…いいよ、して。てか響先輩を呼べば?」
言った途端、悠はメールを送信したらしい。
俺の返事の前に、メール準備してたんだな。
送る気満々じゃねぇかよ。
メールを送信して、満足げな悠は椅子から立ち上がった。
「宏哉、なんか食べよ!」
「あぁ」
俺も立ち上がり、悠の後ろをついていく。
食券を買うため近づくと、カラフル頭の不良が群がっていた。
「暁さん、何食べますか?」
「んー…ハンバーグ食いてぇ。」
「はい!暁さん!」
暁?
誰だそれ?
暁とかゆうやつの周りにいた不良の一人が俺達に気づいた。
「お前ら誰だ?暁さんの近くに来んじゃねぇよ!」
「いや、食券買いに来たんですけど……」
不良が言っていることに悠が反応して答えた。
俺は後ろで待つ。
全部、悠に任せたからな。
頑張れ悠。←
「ここは今、暁さんが使ってんだよ。後から来いよ!」
「食券買ったんだから、退けてくださいよ。」
おぉ強いぞ。さすが悠だな!
「なんだと?!」
不良は怒ったのか、悠に近づき殴ろうとする。
「やめろ、崎村。……お前ら、一年か?」
暁とかゆうやつがしたっぱ不良を退かし、俺達(主に悠)の前に立ち聞いてきた。
「あ、はい。一年です。」
悠が言うと、そっかそっかと頷きながら喋りだした。
「じゃあ親切な暁様がお前らに教えてやろう!ニヤ
この高校はなぁ県内1の不良校。故に、この高校は強さで上下関係が決まる。
年に一回あるんだよ。強さを決める大会がね。
この暁様は全校生徒中、15位。それなりに偉いんだよ?」
長い………
てか、こんなのが15位ならそれ以下はヘボいな。
途中、話を聞いていないが何となくわかったぞ。
隣で悠はニコニコしながら、暁を見ている。
「暁さん、それっていつあるんですか?」
おぉ、聞くか…。
やる気だな。
「ん?君も出るのかい?やめときな、100位に入るかもわかんないからね。大会は入学式から一ヶ月後だよ。」
なんだこいつ。
俺達が弱いと思ってんのかよ。
殴るぞ?……いや、面倒だ。
.
最初のコメントを投稿しよう!