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「会いに来たぜ、愛しのリアス」
(うっわ、前時代的…未だにこんなキザいセリフ吐くナルシストいたんだ…)
前髪を掻き上げてドヤ顔をしているチャラ男を冷たい瞳で哀れみの視線を送りながら、心中で滅多切りにする
唯一俺の心が読めたフェンが俯いて必死に笑いを堪えているのはスルー
「さぁリアス、式場は予約してあるんだ、下見に行こう」
「嫌よ、ライザー。
私は貴方とは結婚しないわ」
「…………………グレイフィア、だっけか…?」
「なんでしょう」
「アイツ、誰よ」
のっけからここまで踏むべき手順のほとんどを省くという凄まじい強引さでリアス嬢の手を取るチャラ男を指差し、呆れた表情を隠そうともせずに銀髪メイドに小声で訊ねる
「まさかとは思うが…………」
「たぶん貴方が思っている通りだと思います。
こちらはライザー・フェニックス様、名門フェニックス家のご子息であり、リアスお嬢様のフィアンセでもございます。」
「うわぁ………」
顔色1つ変えずに放たれた無情な一言に、思わず額に手を当てて天を仰ぐ
(もし神様がいたとしたら恨むぜ、神様ェ………いや、俺も一応神様だが)
「マジで?」
「マジです」
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