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「え、え~と…………お前みたいな種まき焼き鳥野郎に部長を渡してやるわけ無いだろ!!
覚悟しとけ、俺達がお前をぶっ潰してやる!!」
「焼きと…!?」
『ぶふっ!!』
「くくくっ…!!
焼き…種まき焼き鳥………!!
こりゃ言い得て妙だな、焼き鳥お坊っちゃま?」
「きっさまらぁぁぁぁ!!」
俺の追撃の一言が効いたのか、僅かに残っていた余裕すらかなぐり捨てて顔を真っ赤に紅潮させる
その姿に喉を鳴らして哄笑しつつも半歩前に出、ひそかに神器の陣羽織を出現させる
やけにライザーの眷属共が大人しい…挑発の効き目は本人の顔を見れば明らかだが、どうも嫌な予感がする
「なんだ、これっぽっちの挑発に乗るのか…案外小物だな」
「…………ミラっ、カーラマインっ!!
やれっ!!」
我慢の限界とばかりにライザーの怒号が飛び、それを待っていたように背後に控えていた眷属二人が得物片手に襲い掛かってくる
―俺にはコイツ………剣か!!
「おっと…昌景」
『御意』
俺の言葉に反応して陣羽織が赤く染まり、振り下ろされる得物を素早く判断すると手元に出現した朱槍を旋回させながら受けずに槍の腹で剣を巻き込んで上へと跳ね上げる…!!
「なぁっ!?」
「筋はそこまで悪くない…だが、まだまだ青い」
鈍い音と共に得物を跳ね上げられた女悪魔のがら空きになった首筋に一回りさせた穂先を突き付ける
ガキどもには悪いが荒事は俺も専門なんでな
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