黒い影

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「畑中~。」 大声で水川くんが呼ぶ。 「あっ、水川!なーに?」 「おめぇ、カラオケ行くんだろ?掃除してからいけよ。なっ。」 と言って畑中さんの背中を押す。 「じゅ、塾だもん…しかも姫川さん代わってくれたし。」 「嘘つけ~い。とっととやらんかーい。」 と頭を軽く叩いて、教室へと戻ってきた。 手にもっている黒板消しを スッと取って、 「妃那ちゃん、帰りなさい。」 と言ってくれた。 私は少し警戒したような感じで 教室をそそくさと出た。
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