黒い影

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「入学式にさ、学年代表で前で話した人いるじゃん?あれって1番頭いい人なんでしょ?」 「あぁ~らしいね!水川くんって頭いいのにかっこいいよねぇ~」 「でもあれって学年1じゃないらしいよ~2位らしいよ」 「え?まぢ?」 「本当は【姫川妃那】らしいよ。」 「前同じクラスだったような気がするけど、誰だったっけなあー?」 「あの黒くて全くしゃべらない人だよ~」 「あぁ~あの人か~」 「しぃっ!あの人あの人。」 【姫川妃那】 それは私の名前。 そんな話を聞きながら私は教室へと足を踏み入れる。 教室の窓側の1番前の端っこへ座る。 私の存在があるのかも分からないかのように隣で、みんなグループになって楽しそうに会話する。 新しくできたお店の話やら、 アクセサリーを髪に付けて、 楽しそうに会話をしている。 そんな中私は1人、席に座り、 本をひたすら読む。
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