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よく見てみれば、それは軍人の姿だった。
彼らの服もまた、赤黒い染みが付いていた。
彼らはどんどん近付いてくる。
あたしは逃げ出そうとしたが、足がすくんで動けない。
「・・・嫌だ・・・来ないで!!」
軍人達は歩みを止めない。
あたしが必死に足を動かした瞬間、死体に躓いた。
形容しがたい嫌悪感に、あたしの意識は再び暗闇へと消えた。
・・・・何故か倒れるはずの体を、だれかが支えてくれたことだけわかった。
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