シヴァリエ魔法学校

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魔法学校に来てから数日。 俺とティアはその間に荷物の整理や、王都と学校の敷地内の散策などを済ませた。 その時に学校の中に人が少ないなと思ったのだが、寮監さんによると一年生の入学式と同時に他学年の始業式となっているらしい。すなわち、他の学年は長期休み。今、来ている生徒は俺らのように家から学校まで遠い人や学校で自習をしたいという人だ。家で魔法の練習なんて、貴族でもなければ出来ないだろうから。 あと、寮に住む人が大多数らしいが、王都に家のあるそれぞれの家が得意な属性を掲げている七大貴族の子孫は自宅から登校している人もいるのだとか。 王家の人がもし学校にいれば、七大貴族と同じようにしているのだ ろう。 そんなこんなで、迎えた入学式当日。 魔法学校でも校長の話が長いことは変わらないようで、睡眠効果のある魔法(あるのか知らないけど)でも詠唱してるんじゃなかろうかと疑うほど眠気を誘ってくる。周囲にはすでに夢の世界へ旅立っている方もいる有様だ。 長い入学式が終わり、自分の教室に向かうようにという説明の後、指示に従って教室へと向かう。 俺のクラスは1-15で、1クラス約30人構成で各学年15クラスまである。ちなみに、この学校は5年制だ。なので、単純計算して2300ほどの生徒がこの学園に在学していることになる。 また、最初の一年のクラス分けはランダムなのだが、二年次以降は能力別に振り分けられて行くそうだ。能力の高い順に数の大きいクラスへ・・・という感じになる。 来年も15にいれば万々歳ということだ。 「あれ?・・・1-15ってどこだっけ?」 「どんどん進んで行くもんだからちゃんとわかってるのかと思ったら・・・。はぁ、入学式前に確認したでしょうが・・・」 「いやぁ、なんか忘れちゃって」 「ったくもう・・・。こっちよ」 ティアはそう言って校舎をぐいぐい進んで行く。察してもらえたかもしれないが、俺とティアは同じクラスだ。知っている人がいるのといないのとではかなり違うので、内心ほっとしている。 ティアの誘導で教室にたどり着き、ティアと一旦別れ自分の席へ座った。周りでは知り合い同士で話している人もいれば、外を見るもの、机に突っ伏しているものなどなど様々だ。 俺も机に突っ伏そうか・・・と思った時、教室の扉が「がらがらっ」と音を立てて開き、黒髪の男性が入ってきた。
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