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「・・・次はどうしたんですか、せんせい。魔力量も無しでしたか?」
かなり投げやりに俺は言った。
「いや、逆だ!平均が3万って言ったよな?お前の魔力量は20万何だよ!!」
「・・・はいっ?普通の人の約・・・7倍?」
「そうだ。いくらいい貴族の子どもって言ったってせいぜい10万越えがいいことだよ。おそらく、同世代でお前より多いやつはほとんどいない」
「でも・・・魔法使えないんですよね?」
「・・・そうだな。何か方法があればいいんだが・・・。ただ、現段階でお前の身体能力、主に回復力は常人の比ではないはずだ。魔力ってのは生命エネルギーだからな」
言われてみれば他の人より傷の治りが早かったり、火球を食らっても低ダメージだったり思い当たる節はある。
「まだ話したいことはあるが・・・放課後に職員室に来てくれ。他のやつの測定もあるからな」
「・・・わかりました」
俺は教室に戻り、次の人に順番であることを伝え、机に突っ伏しため息をついた。
喜んでいいのか、嘆けばいいのか・・・。どっちにしても俺は相当イレギュラーな生徒になってしまったらしい。何で初日にこんなに一喜一憂しなきゃならないんだろう・・・。もう、いやだ・・・。俺はいつの間にか深い眠りに落ちた。
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