第一話

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結果だけを言うなら、ダンジョンコアを自分に合成させることには成功した。今は、ダンジョンコアが私の心臓となっている。 ダンジョンコアが破壊されれば死に至るため、ダンジョンマスターは、迂闊に外に出歩けない。 しかし、私はダンジョンコアが心臓であるため、ダンジョンコアがダンジョン内で破壊される心配は無いのだ。 だから、私は他のダンジョンマスターとは違い、出歩ける。 まあ、出歩いてもこの世界の住人には遺伝子レベルで嫌われているために出歩いた方が危険なので出歩くことはしないが。 だが、これはいざとなればダンジョンを捨てて逃げる事が出来るということだ。ダンジョンが攻略されても死なないというのは、他の者に比べると安心だ。 だからと言って、ダンジョン造りで手を抜くという訳ではない。やるからには、誰にも攻略されないダンジョンを目指すつもりでいる。 さて、現状把握はとりあえず終了したので、早速ダンジョンを造り始めることした。操作はダンジョンコアでやるらしい。 そういえば、私は自分にダンジョンコアを合成してしまったのだったな。さて、どうしようか。 幸いにも、ダンジョンコアを操作するまでもなく、思考でダンジョン作成が出来るということが判明した。 これは、他のダンジョンマスターと比べると、結構な差があると考えている。いちいち画面をタッチしなければならない他のダンジョンマスターと、思考で直ぐに操作出来る私。 この差は大きいであろう。まあ、これもダンジョンコアと自分を合成した結果だ。今考えるととてつもなく危ない賭けだったのだ。これぐらいのメリットはあってくれても良いだろう。 では、ダンジョンを作っていくとしよう
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