第一話

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気付いたら窓も扉も無い薄暗い部屋のような所にいた。突然の事に驚きながらも、ここが何処なのかを考える。 しかし、いくら考えても全く分からない。だから考えるのを止め、とりあえず一度寝ることにした。 目が覚めた。時計が無いから正確には分からないが、体感時間にして約二時間ぐらい眠っていたと思う。 我ながらよくこの状況で寝れたものだ、と少し苦笑する。進展はない。何がなんだか分からないが、まあいい。 状況を理解するのを諦め寝ようとする。そこで、部屋の真ん中辺りに紙があるのに気付いた。 あんなものが有ったか?疑問を抱きながら紙に近付き、恐る恐る触れる。どうやら、これはただの紙らしい。 鉛筆などの筆記用具もないのに、これを何に使えば良いのだろうか。考えていると紙に文字が浮かんだ。 ・この紙は内容を理解すると消える ・ここは、自分がいた世界とは別の世界である ・300人の日本人がこの世界に送られた ・この世界に送られた者は向こうでは行方不明扱いになっている ・この世界に送られた者はダンジョンマスターにならなければ存在を抹消される ・ダンジョンを作成する前に1つの技能を8つの技能の中から選択し習得出来る ・ダンジョンを作るためにはポイントが必要 ・始めに5000ポイント与えられる ・ダンジョンは3ヵ月後に開放される ・ダンジョンが開放されれば攻略するために冒険者などがやってくる ・ダンジョンには核となるものがあり、それをダンジョンコアという ・ダンジョンを作成するのにも、ダンジョンコアを使う ・ダンジョンコアを破壊されればダンジョンマスターは死亡する ・ダンジョンマスターは全人類から無条件に敵意を向けられるため、現地人との共存は不可能 内容をまとめるとこのようになる。ダンジョンというものの作り方はよく理解出来てないが、存在を抹消されるのは御免だ。仕方ないが、やらなければならない。 一体何故このような事になってしまったのか。とりあえず、目の前に浮いている[ダンジョンマスターになりますか?]という質問が載るディスプレイに[はい]で回答しておく。 すると画面が切り替わり、[技能を選択してください]という文字が現れた。
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