第一話

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選択出来る技能は前述した通りに8つあった。その中で自分が選択したのは『合成』だ。 モンスターに食べ物、装備に技能。 それらを合成する技能だ。これを見たときにいい考えが浮かんだので迷わず選んだ。後悔はしていない。 さて、技能を選択し終わった訳だが、やはり目の前に存在する球体がダンジョンの核となるもの、ダンジョンコアなのだろうか。 この空間の中にはもうこれしかないからきっとそうなのだろう。ダンジョンコアらしき物に触れてみる。すると、目の前に画面が投影された。先ほどのものと同じタイプだ。文字が表示される。 [ダンジョンNo.265、ダンジョンマスターの存在を認識。目の前のダンジョンマスターに全権利を譲渡します。] ふむ、という事は、これで正式に自分がこのダンジョンのダンジョンマスターになった訳だ。早速試したかった事を試すとしよう。技能の中から『合成』を選択し、発動する。 「対象、自分とダンジョンコア。合成発動」 ダンジョンコアと自分を囲むように、魔法陣が現れ、ダンジョンコアが自分に引き寄せられ、自分の胸のあたりへ到達する。魔法陣が光輝く。 「ぎィッ――――――」 激しい痛みと共に、私は意識を失った。
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