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大会当日。控え室にて。
「王子かわいい!」
白いブラウスに黒のボウタイ。
フリルつきショートパンツに、白黒ボーダーのタイツを合わせ。
頭にはシルバーのミニクラウン。
そんな、定番王子スタイルの僕のまわり。
女の子たちが集まってきてて。
「王子、がんばってね!!」
花音ちゃんの応援に。
「ありがとう」
内心、緊張しているのを隠しつつ。
笑顔で僕がうなずくと。
「かっこいいじゃん。さすが王子」
背後から、かけられた声。
振り返らなくても。
相手はユーリに決まってて。
「…ありがと」
いつにないほめ言葉に。
警戒しながら、彼の顔を見つめると。
「俺と賭け、やってみない?」
挑戦的な笑顔で。
ユーリが言った。
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