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side:拓也
拓「あっち~…」
外からはセミの鳴き声。
まさかの真夏に部屋のクーラーが壊れるという事態に勉強どころじゃなくなった俺。
いったい、何の仕打ちなんだ…
拓「扇風機だけじゃ耐えれないな、これは…仕方ないか。」
俺は重い腰をあげ、机の上に広がっていた勉強道具をカバンに突っ込み、家を出た。
外に出ると、やはり暑くて、急いで自転車にまたがった。
ちょっと自転車をこいで行くと、近所の図書館にたどり着いた。
拓「ここなら、勉強できるしな…。」
暑さに耐えれず、小走りで図書館の中に入った。
2階にあるちょっとしたスペースが誰でも自由に使えるスペースで、割と人が集まっていた。
端っこの方の席を見つけた俺は、そこに腰掛け、勉強道具を広げた。
苦手な数学。
ここで公式を使えだとか、微分だとか積分だとか言われても何のこっちゃ分からない。
いつもは玲菜に頼ってるからなぁ…
なんて考えてたら、案の定、分からない問題が現れた。
ちょっと考えても分からないから、いつものようにスマホを取り出して玲菜に聞こうとした。
拓(あっ、そっか。玲菜、今日は1日塾だって言ってたな…)
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