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私が目指してる大学は、それなりに有名な国公立の大学。 そこで、文学を勉強するんだって高校生になった時くらいからずっと夢見て、勉強してきた。 もちろん、入れるかは難しいけど、努力すればきっと大丈夫だって。 ある日、拓也の口から「俺もそこ目指すんだ」って聞いた時には、目が飛び出るかと思うくらい驚いたのを覚えてる。 言っちゃ悪いけど、拓也はそれほど頭が良い訳でもない。 そんな拓也にあの大学が狙えるのか… でも、拓也には受かって欲しい。 だって…そうすれば、拓也と離れずにすむから。 拓「今思えばさ、さっきの問題、前にやったよなー。なーんで解けなかったんだろ…」 なんてボヤきながら、拓也は私の前を歩いている。 玲「ちゃんと復習してないからだよ。また後で教えてあげるね。」 拓「ははっ、ありがと。」 ニッと笑う拓也の顔に、私の胸はキュンとしてしまう。 昔から、その笑顔には弱い。 拓「あっ…そうだ、玲菜。夏の大三角形!」 玲「へっ?」 拓「夏の大三角形だよ!ベガとアルタイルと…あと1つ!なんだっけ?」 玲「あー…確か、"デネブ"じゃなかったっけ?」 拓「そーだっ!!!デネブ!!!はぁ、やっとスッキリした。昨日の夜からずっとモヤモヤしててさ…」 昨日の夜からって… そんなことばっかり考えてるのかなぁ… 拓「ほら、ベガとアルタイルって、織姫と彦星だろ?だから、そのデネブが彦星のことが好きで、それであの三角形になったんだよ、絶対。」 玲「何言ってるの?(笑)そんな訳無いじゃん。」 拓「ははっ(笑)そうだよなー。」 そんなくだらない話をしながら、拓也の自転車が置いてあるとこに来た時だった。 突然、その"デネブ"は現れた。
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