新しい異世界に

遭遇

「あっちの世界では、魔法の他に魔物に対抗する手段としてスキルというものがある。スキルにはまだ謎が多くて、あることをすることで、その力を目覚めさせることが出来るってことくらいしか分かっていないんだ。」

「目覚めさせる？それって誰でも生まれつき持っているってことなのか？だったら、勝手にスキルが目覚めることもあるわけか？」

「理論上は、そうなるんだけど、自力でスキル解放する方法は解明されてないし、悟りの書っていう大きな街になら置いてあるアーティファクトを使うことで簡単に目覚めさせることが出来るんだ。ちなみにアーティファクトっていうのは、過去の人間同士の大戦時代に作られたもので、その多くは大戦のうちに壊されてしまったらしいんだけど、特殊な力が宿ったもので、武器だったり建物全体がアーティファクトだったりと色々な種類があるんだ。」

そんな力があるのなら、魔法の使えない俺でもオーガだって倒せるのかもしれない。

「ちなみに、アレンは今ここでスキルを使うことが出来るのか？」

「ごめんね。僕のスキルは魔法を強化するものだから、ここでは使えないんだ。いや・・・まてよ・・・？」

ここでアレンは何か考え出した。オーガに対抗できる手段を思い付くかもしれない。今頼りになるのはアレンしかいない。正直、今の俺はただの足手まといだからな。

「この方法なら、いけるかもしれない・・・」

何やらアレンが思いついたようだ。
じゃあ、その秘策を聞かせてもらうとしよう。