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「ところで、アレンはさ、どんな魔法が使えるんだ?」
「えっと、僕が使える魔法は、風と光属性。でも光属性は、回復系の魔法だけしか使えない。」
回復魔法に攻撃魔法、二つも使えるなんて便利だな。
しかも、スキルってのも便利な能力みたいだし、アレンは強いのかもな。
「お兄さんは、これからどうするつもりなの?安全な街に案内するくらいなら僕にもできるけど?」
アレンは首を傾げながらそう言ったが、俺は魔法とかにも興味があるし色々学びたいこともあるしな。俺は覚悟を決めて言った。
「アレンに着いて行きたい!」
「えっ・・・ええ?」
キョトンとした顔で、困惑するアレン。
「どうせ、あっちの世界で一人で生きていくことは出来ないし、魔法とか教えてもらいたいしな。」
「僕の旅の目的を聞いても、まだ着いてくるって言うなら考えるよ。僕の旅の目的は、魔王討伐。笑っちゃうかもしれないけど、これが僕の旅の理由なんだ。」
笑顔で言っているが、魔王討伐を一人で?そんなこと無理に決まってる。それなら・・・
「それなら、俺も一緒に魔王討伐の旅に連れて行ってくれ!!足手まといになるかもしれないが、お前と一緒に行きたい!」
今日会ったばかりの人をここまで信用して良いのか分からないが、俺はアレンを助けたい。こんな無茶な旅も二人なら乗り越えていける気がする。
「まさか、こんな答えが返ってくるとは思っても見なかったよ。そういう事なら、これからよろしくね!お兄さん!」
アレンは、右手を前に出した。
そして、俺はその手を取り握手した。
「もちろんだ。アレン!」
こうして、空とアレンの二人の冒険は始まった。
しかし、この異世界への冒険が、世界の歯車を狂わせていることを、彼らはまだ知らない・・・
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