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「はぁはぁ.....やっと追い詰めたぜ」
髪を茶色に染め上げ、制服を着崩した、どこにでもいそうな不良たちが1人の少女を路地裏へ追い詰めた。
その少女───いや、少年は追い詰められたにもかかわらず不気味な笑みをうかべていた。
少年は小柄で、白い肌、大きな目が特徴的でその顔によく似合う真っ黒な髪を肩辺りまで伸ばしていた。
「あなた達、それでも高校生ですか。 それ位でバテないでくれませんか」
やけに丁寧な口調で少年は言った。
「俺があなた達に何かしたっていうんですか。 追いかけてこないで下さいよ、気持ち悪い」
「うるせぇ。 てめえのせいでナンパし損なっちまったじゃねえか!!」
「知りませんよ。 俺はただ、彼女達をあなたの醜い顔から助けただけですよ」
少年は堂々と言った。
「もう、我慢ならねえ。 おい、てめえら、殺るぞ」
(仕方ないな。 軽くぶちのめすか。 )
少年はそう思い、軽く前かがみになり両腕をだらんと下げた。
「てめえ、覚悟しやが「やめるんだ!!」誰だっ!!」
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