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俺は久々の明るさに少し期待し、そちらへと向かっていった。
近づくにつれて何人かの話し声が聞こえてきた。
俺はばれないようにそっと近づき話をきくことした。
「カイナさん、これからどうするのですか?」
「そうですね。《ブラックハウンド》も瞬殺されたようですしね。」
ブラックハウンド...........何処かで聞いたような..........あっ、あの哀れな奴らか。
「ですが、本当にフィールリア王国とデカント帝国とコーベル皇国を衝突させることが出来るのですか?」
なんだと!?......こいつらが黒幕か。
ということはカロンを襲ったのもこいつらかもしれないな。
「大丈夫ですよ。もし、衝突が上手くいかなくてもゾリスの軍団がいますよ。
皆さんも知ってるでしょう、あの力を。」
ゾリス.......なんなんだ?
とりあえず危険だということしか分からないな。
「まぁ、この話はおしまいにしてお客さんをお招きしましょうか。【ヴェノムショット】。」
「ッ!!」
俺は咄嗟に後ろに飛ぶ。
すると、俺のいた部分が毒によって溶解し始めた。
「おっと......誰かと思えばハルキ・ウラワ君ではないですか。」
「全く、俺も有名人になったなぁ。」
陽姫は冗談を言いながらも内心焦っていた。
一応ばれないように気配は絶ったはずだった。それなのに見破られた。それが陽姫にかすかに恐怖を与えていた。
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