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「あんた俺に刺客送った張本人か?
だったら聞きたいことがあるんだが。」
俺は殺気をあてて言う。しかし、男はニコニコしたままでどうにも気味が悪い。
「お教えしても良いですよ。
私を倒せるのなら。」
「後悔するなよッ!!」
俺は一瞬で魔衣を纏い一直線に向かっていく。対する男、カイナはそれに迎えうつため魔衣を纏う。
ガキンッという音が洞窟内に響き渡った。カイナのナイフと俺の奪妃がぶつかった音だ。
「お前、やるじゃねぇか。」
「ありがとうございます。
ですが、まだまだいきますよ。【ポイズンファング】。」
カイナは至近距離で俺に獣の頭の形をした毒を放ってくる。全く危険極まりない。
「効くかよ。【絶線】。」
対する俺は絶属性を使いカイナの魔法の魔力の繋がりを絶つ。
「.........何ですか、今のは?」
「あいにく企業秘密でしてね。【エア・バレット】。」
ダダダダダダダダダダダダダダダッ
仕返しにと言わんばかりに俺は空気を圧縮した弾丸をばら撒く。カイナは魔衣を駆使して躱したり、魔法で相殺したりして何とか防ぐ。
「くっ、【座標転換】。」
するとあら不思議!?俺とカイナの位置が入れ替わる。
俺は自分の放った空気の弾丸の集中砲火をくらう。
「ふはははは、これでとどめだ。
全てを腐らせ死をもたらせ。それは偉大な毒の王。苦しめ、喚け、恐怖しろ!!【毒の王・恨禍】。」
カイナの目の前で巨大な毒の塊らしきものが現れた。それはどんどんと形をつくり、やがて巨大な蛇になった。
「いけ、毒の王!!ハルキ・ウラワを消せ。」
巨大な蛇は脇目も振らず突っ込んでいく。
「毒属性の究極級か。確かに凄いが.........逆に言えばただ凄いというだけだな。」
「黙れぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
もはやカイナは紳士では無かった........いや、元々そうしなかったのかもしれない。
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