第8章

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「とにかく、あんたの全力かもしれないが、早急に終わらせる。 いくぞ、奪妃。」 『えっ?ちょっと、お肌が荒れるじゃない。』 俺は聞こえなかった振りをしてそのまま毒の蛇に向かっていく。 『やだっ、やめてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!』 毒の蛇は大口を開けて俺たちを飲み込もうとする。俺も捌之型の構えで向かっていく。 「斬る、と見せかけての【シャドウダイブ】。」 「なっ!?」 俺は斬る振りから毒の蛇の影に潜り、一気にカイナの元へいく。 「そしてこれで閉幕。奪天流漆之型【蜘蛛斬波】。」 俺は躊躇いなくカイナを刻んだ。 毒の蛇もカイナを追うかのように霧散していった。 「ふぅ、終わったn「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」なッ、この声はカロン!?」 くそ、確かにカロン達には神級の結界を張ったはずだ。なのにどうして.......ええぃ!!迷っていても仕方ない。 俺は全力で来た道を戻る。 「カロン!?」 来た時には少し遅かったようだ。目の前にはルミナに斬られるカロンの姿が。 「カロォォォォォォォォォォン!!」 俺は一瞬で近づきルミナに全力で蹴りをいれカロンから引き離す。 「カロン、今すぐ治してやるから。」 「ハ.......ハルキ.....さん?」 とりあえず、神級の回復魔法と奪妃の能力でカロンを完全回復させる。 「やめろよなぁ。せっかく一太刀いれたってのに。」 「てめぇ、カロンの護衛じゃねぇのか!?」 俺は殺気をルミナにだけぶつける。 「ふっ..........ふははははははは!!この俺がこんなやつの護衛だって?ふざけるのも大概にしてくれよな。 俺はこの世界を、いや、全次元の世界を変えてくれる偉大なる主の使いさ。」 「何だ........それは?」 こいつは何を言っているんだ?次元に干渉出来るのは上位神程度の力がいるはずだ。 現に零にはまだ出来ない...........まぁ、徹底的にやれば出来るが。 「あんまり冗談ばっかり言わないでくれるか。俺はちょっとイラついているんだ。」 俺は全身から魔力を放出する。 夥しい量が溢れ、洞窟が揺れる。 「まぁ、落ち着きなって。俺は戦う気は今はねぇし、もうすぐ否が応でも戦わなきゃならんのよ。」 「そうか........だが、拘束はさせてもらう。」 俺はそう言い切るまでに拘束魔法を発動。完全に捕らえた.......はずだった。
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