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「いやぁ、保険かけといて良かったよ。」
俺の拘束魔法はルミナを突き抜けそのまま消えていった。
「どういう........ことだ?」
「ふふっ。馬鹿だねぇ、あんたは。
俺の実体はもうすでに我が主の城にある。俺の魔武器の能力『真偽の操作』でな。」
くっ........やられた!!早々に消すべきだったのに。
「ま、そう言うこと。んじゃまたね、ハルキ・ウラワ。」
そう言い残しルミナは消えていった。
「ハルキさん.......。」
「済まなかったな。こんな目に合わせてしまって。」
関係の無い人まで巻き込んでしまった。その気持ちが心を縛る。
「い.......良いんですよ!!怪我も治りましたし。
それよりもこのことを国に知らせなければいけません.......ハルキさん、私をコーベル皇国へ送って下さい。」
そうだな。とりあえずこの話を全ての国に伝えなければ.........しかしなんだ?この胸のざわめきは。
「分かった。その前にリオン達に念話する。」
((リオン、聞こえるか?))
((主ッ!!大丈夫か?))
どうやら、俺の魔力を感知していたらしい。
((その件なら大丈夫だ。それよりもお前達は一刻も早くフィールリアに戻ってくれ。
何かが攻め込んでいるかもしれないからな。))
((分かった。とりあえず、レビラスとソウラをフィールリアに向かわせる。妾はココ達を連れて主の所へ行く。))
((いや、ココ達を連れて寮へ戻っていてくれ。))
俺はそれだけ言って念話を切り、カロンと共にコーベル皇国へ向かった。
「よし、着いたぞ。」
俺達は転移でコーベル皇国の近くの森まで来ていた。
「どうして城まで転移しなかったのですか?」
カロンが尋ねる。
確かにその方が早いのだが、何故かやめておいた方が良い気がした。
これは、カロンには言わなかったが。
「何となくだ。
とりあえず【インビジブル】。」
俺は自分とカロンに古代の最上級魔法をかける。効果は魔法名の通り、対象を透明にすること。
もちろん、服を脱ぐ必要が無いように俺が改造した。
「ハルキさん.......これは?」
「念のためだ。それよりも早く行くぞ。」
こうして、コーベル皇国にむかっていった。
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