第9章

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「ほう.......貴方があの【深紅の戦乙女】でしたか。 お会いできて光栄ですよ。 ですが、いくら貴方であったとしても私の邪魔をするなら殺します。 」 そう言ってケイは殺気を全力でリーナ達にぶつける。 アレクとエミルは自然と手が震える。 「あら、エミルちゃんたら震えちゃって。 可愛らしいわよ。 」 リーナは全く影響をうけてはいなかった。 もはや無視に近かった。 (強すぎる殺気は分からないのか........どうやら深紅の戦乙女とはハッタリのようですね。 ) ケイはそう判断し、一気にリーナを消す事にした。 「残念ですが、終わりです。 」 フッとケイの姿がブレた。 そして、次の瞬間にはリーナの背後で詠唱を始めていた。 「「王妃様!!」」 エミルとアレクはリーナを守るため動こうとする。しかし、時すでに遅し。 「トドメです!!星集まりて敵を穿て【七星鎗】。 」 ケイの手元に星の欠片で形成された鎗が現れ、ケイはそれでリーナの頭部に穴を開けようと一気に突く。 しかし、その鎗はリーナの頭部を貫くことは無かった。 リーナは後ろも見ずにいつの間にか持っていたロングソードで防いでいた。 「あら、こんなものかしら? これじゃあ準備運動にもならないわよ。 」 リーナは鎗ごとケイを吹き飛ばしケイを元いた場所まで戻す。 「嘘ではなく本当に深紅の戦乙女ですか..........燃えますね。 」 今度は不意打ちすること無く真っ直ぐ突っ込むケイ。 右手にはあの鎗を持ち、超高速でリーナに接近する。 「遅いわよ。 」 しかし、リーナは既にケイの背後に回り込んでおりそのままケイに回し蹴りを放つ。 ケイは咄嗟に両腕で防ぐも余りの威力に王の間の壁をぶち破り、そのまま中庭へ墜落する。 「エミルちゃん、アレク君、これで分かったでしょ。 だから私に任せなさい。 」 リーナはそれだけ言って王の間に空いた大穴から中庭へと飛び降りた。 「全帝........どうするよ。 」 「とりあえず中庭行くか。 」 2人もその後を追って行った。 王城の中庭はフィールリア王国内で1番の美しさを誇る庭園であった。 しかし、何処ぞの戦乙女が敵を蹴り飛ばしたせいで見るも無惨な姿に変わってしまっていた。
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