第9章

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「キシシシッ、それは知ってるよ。 それよりもこいつらはどうするの? 殺す? 」 イクシオンは後ろを振り返って言う。 そこには気絶したミリーナ達の姿が。 「ほっときなさい。 今日はただのご挨拶でしょ? それに、ルーダ様の命令が優先事項よ。 」 「キシシシッ、それもそうだな。 」 イクシオンはそう言って翔喜を放す。 そして、その2人はその場から消えた。 「くっ、放しなさい。 何なのよあなたは? 」 翔喜の元にアスタが現れたのとほぼ同時刻、それと同じようにリーナの元にも新たな敵が現れたのだった。 「ちょっと、聞いてるの? 」 リーナは攻撃を止めたその女に言う。 女は白銀色のショートヘアに無表情ながらも整った顔立ちだった。 髪の色と同じ白銀色のコートを羽織っており、腰には刀を二本差している。 「助太刀感謝いたします、カロティア様。 」 「ケイ、こんな相手に何を手間取っているの? 」 カロティアと呼ばれたその女はリーナの問いには答えずにケイを侮蔑の眼差しを向けて言う。 「聞きなさいよ!!」 業を煮やしたリーナは掴まれている魔武器を一度消して再び喚び、カロティアに斬りかかる。 「全く........ケイはいつでも相手の実力を伺う........私は常々言っているでしょうが。 様子見は禁物だって。 分かっているの? 」 「はい、申し訳ありません。 」 カロティアはケイに説教をしながらリーナの攻撃をすべて最小限の動きでかわす。 それも見る事無しに、だ。 別にリーナが弱いわけでは無い。 そう、純粋にカロティアが強いのである。 「くっ、【八閃華】。」 リーナは先ほどの攻撃が遅く見えるほどの音速のような斬撃をほぼ同時に八撃放つ。 流石に危機を感じたのかカロティアは初めて斬撃を見て防ぐ。 「ふむ、中々の速さだ。 並の剣士なら見る事すら叶わないだろう。 だが、遅い。 」 カロティアは全てを刀ではなく手甲で弾く。 その時油断が生まれ、リーナはカロティアの右ストレートをもろに受ける。 更に追加で回し蹴りを放つ。 リーナはそのまま地面に墜落する。 「やはり人間とは脆いものだな。.........さて、仕上げにはいr「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 何事だ? 」 カロティアがこの城を破壊すべく魔法を展開しようとした時、何かが降ってきた。 「いて~わ。 むっ!?あれはリーナちゃんではないか!? 」 その何かはリーナに近づきその豊満な胸をそのいやらしい手つきで........ 「レビラス君、何をしようとしているのかしら? 」 「あは? 何の事ですかな? 」 おちゃめ戦士、レビラスの登場であった。
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