第9章

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「何をしにきたのか........これは愚問ね。 どうせハルキ君の敵なんでしょ、あいつらは。 それであなたがここに来たのね。 」 「いぇぁ!!そうです。 そうなんですよ。 そして俺が派遣されてきました!!」 レビラスは飛び跳ねながらそう答える。 いくらなんでもテンションが高すぎると思う。 「そういう訳であの白銀ガールは俺がやるぜ。 」 どういう訳かは分からないが、レビラスは腕をブンブン振り回しながらカロティアに近づいていく。 たとえふざけていようともしっかりと実力を見極められるのは、やはりレビラスが多くの経験を積んできた結果といえよう。 「じゃあ、私はあのケイって男ね。 頑張らないとね。 」 こうしてお互いに戦う相手の元へと向かっていった。 「さて、姉ちゃんや。 かかってきなさいよ。 」 レビラスと対峙するカロティア。 その2人の間の温度差は砂漠の昼夜の温度差にも匹敵していた。 「レディーファースト.......という事ですか。 では、お言葉に甘えてそうする事にします。 」 カロティアはつま先にグッと力を入れて一気に飛び出す。 ゼロから一瞬で最高速度に自分の身体をもっていったカロティアは、二本の刀のうちの一本に手を掛けて抜く準備をしておく。 カロティアが自分の刀の届く範囲内にレビラスが入ったと同時に刀を抜き、自分の速度を上乗せした超高速の抜刀術を放つ。 レビラスはそれが自分に当たる直前に軌道を見切り、ギリギリで避ける。 「はい、残念でした。【薔薇の持つ邪念】(きれいな花には棘がある)。 」 突如、地面がひび割れ何かが現れた。 カロティアはいったん距離を取って様子をうかがう。 「黒い........薔薇? 」 そう、レビラスの前に現れたのは五本の巨大で黒い薔薇であった。 「よし!!目標白銀ガール。全弾射出!!」 「「「「「は~い」」」」」 魔法なのに何故か返事をしたそれは自分の身体(というか茎)をわなわなと震わせてそして全ての棘を発射、カロティアに向かう。 「くっ、何だこれは!?」 カロティアは軽く回避するが、いくら避けてもそれはカロティアの方へと向きを正して再びカロティアを目標として飛んでいく。 「ちなみに自動追尾装置がついてるから当たるまで追いかけてくるよ、白銀ガール。 」 「ならば........壊すまで!!」
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