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「ったく.......貴方のお知り合いは私の家を瓦礫の山に変える気ですか? 」
「それは貴方の助っ人も同じでしょう。 」
レビラスによる暴風雨(モーニングスター)により緊急脱出せざるを得なくなったリーナとケイは中庭から遠く離れたここ、第二王門の前で戦いの続きをしていた。
この第二王門は第一王門よりも内側にあり、王城を守っている。 この第二王門と第一王門の間には兵士が休息できるように建てられた屯所が点在しているエリアである。
ちなみに兵達は今、住民の避難誘導をしているためここには誰もいない。
「弁償してもらいますからねッ!!」
リーナは料金請求とともに鋭い突きを放つ。 ケイはそれを鎗で防ぎ代金の代わりに魔法を撃つ。
「滅せよ【メテオストーム】。 」
至近距離で放たれた隕石群。 しかし、リーナは凄まじい動体視力と身のこなしで最小限の隕石だけを破壊してその隕石群を抜ける。
「せやっ!!」
それだけに留まらずリーナは不規則な斬撃でケイを斬りにかかる。
「くっ【ワームホール】。」
だが、ケイの行動の方が若干速く、リーナの攻撃は回避されてしまった。
「ひとつ..........気になっていた事があるのですが、貴方は何故魔法を使わないのですか? 」
一時的に攻撃が中断したのでケイはずっと気になっていた事を聞いた。
「何故って? ..............決まってるじゃない。
枷は大事でしょ? 」
リーナはさも当然のように言う。 しかし、ケイは彼女に畏怖の念を抱いた。
たとえ命を賭した戦いでなくとも自分自身の力を制約するなど普通はしない.........いや、出来ない。 それが出来るのは強い意志を持ってこそだろう。
「私は本当に死を目の当たりにしなきゃ魔法は使わないように決めてるの。
だからこうして魔武器とこの身だけで戦ってきたのよ。 」
これが深紅の戦乙女の本当の強さだった。
「なるほど.....貴方の強さが良くわかりました。
ですが、私には私の信念があります。 ここで負けるわけにはいきません!!
星光、形を成して刃と成さん【五星刃・極光】。 」
するとケイの背後に五つの剣が現れ、ケイの周りで浮遊する。
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