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「なっ!?カロン皇女ではありませんか!!」
リーナや翔喜達が懸命に戦ってる中、陽姫はカロンを連れて皇帝の間に潜入しルミナを閉じ込めることに成功していた。
更にカロンを登場させルミナを絶体絶命の窮地に立たせたところだった。
「偽物だ!!私はこの目で見たんだ!!」
この後に及んでまだ言い訳をするルミナ。 もう誰も信じているものはいないというのに。
「本当に.........カロンなのだな? 」
「ええ、そうですわお父様。
もし、信じていらっしゃらないのであれば私が9歳の時のあの事件を「よよよよよよ~し!!お前は私の大事な娘だ。 絶対にそうだ!!」
一体カロンが9歳の時、何があったというのだろう。 だが、今はそれどころでは無かった。
「さて、ルミナ。 死刑執行の時間だ。 」
陽姫は言った。
身体から溢れる魔力が怒りを表しているかのようにゆらゆらと煌めいていた。
「はっ........こうなったら仕方ない。 貴様らまとめて殺す。 」
いよいよ本心を表したルミナ───いや、ルミナをかたどった何か。
それは形を変えて本来の姿に戻っていく。
短く揃えられた黒の短髪は青色の髪に変わり、大きな身体も少し縮んですらっとした体型になる。
そして今までは無かった目が額に現れた。
「改めて自己紹介といこうじゃねぇか。
俺は調和を司る十司の1人、ネフルティスだ。 」
ネフルティスと名乗ったそいつは挨拶と共に走り出す。 陽姫は自分とネフルティス以外の人物をその空間から外へ出し1体1の戦いにもっていく。
「タイマンか。 いいぜ、のってやらぁっ!!」
拳を突き出すネフルティス。 陽姫はギリギリかわすが、その威力は凄まじいもので拳圧で床を割った。
「くっ!?ノインみたいな奴だな。 」
陽姫は冷静にそこから反撃に出るため左ストレートを放つ。 魔力を纏ったそれがネフルティスの顔面にぶち当たるがまるで効かず、陽姫はいったん距離をとる。
「いくらなんでも硬すぎるだろ。 」
「へっ、てめぇのへなちょこパンチなんか効くかよ。 」
ネフルティスはヘラヘラ笑いながら陽姫を挑発する。
「くっ!!.......なら魔衣【氷天「させねぇよ!!」 なっ!?」
陽姫は魔衣を発動しようとするが、一瞬早くネフルティスの攻撃が当たり陽姫は自身の張った結界にぶつかる。
「魔衣を使おうったってそうはいかねぇ。 てめぇには喋る隙も与えずに殺す。 」
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