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ここはとある辺境の地の更に奥へ進んだ秘境中の秘境。
ここら一帯にはランクがXを超える魔物のみが棲息しており、一流のギルド員ですら単独では辿り着けないと言われている。
そこに2人の男女の姿があった。 片方は燕尾服を着こなすナイスガイ。 他方は整っているが無愛想な顔をした全身白銀色の女だった。
「ルーダ様が召集令を出すのはいつ以来ですかね? 」
「さぁ? 確か二ヶ月前のアカルト侵攻の時であったな。
だが、今回は私が思うに"あの計画"の事ではないか? 」
2人が進んでいる中、新たに3人の人影が降りてきた。
1人は金色の髪を靡かせた紫色の目をした少女、1人は人間には無いはずの鋭い爪と鳥のような足を持つ男。
更にもう1人は青色の髪を肩まで伸ばし、合わせて三つの目をもつ男だった。
「キシシシッ、カロティア嬢とケイ.......おっ!!ネフルティスもいるじゃねぇか。 」
「あんたねぇ.....その態度改めなさいよ。 殺されるわよ? 」
「別に構わねぇよ。 それよりも早く行くぞ、もうすでにルーダ様は待っていらっしゃる。 」
ネフルティスのその言葉でくだらないお喋りは終わり、彼らの王の待つ屋敷へと彼らは歩を進める。
暫くして見えてきたのは壮大な屋敷。 外装は豪華とは言えないが、その素朴さが逆にこの屋敷の良さを引き出している。
ネフルティス達は正門まで行き、入門の手続きをふむ。
「門番、ネフルティス及び十司一同だ。 入門の許可を頼む。 」
『........情報照合.............確認完了。
.........魔力照合............確認完了。
ネフルティス様、カロティア様、アスタ様、ケイ様、イクシオン様......オカエリナサイマセ。
王ガ会議堂ニテオマチデス。 コチラノ転移用魔方陣カラムカッテクダサイ。』
門番のアンドロイドは淡々と答え、転移用魔方陣を展開する。
「凄いわね........アーカインの奴。 もうここまでの人形(ドール)を作るなんてね。 」
アスタはそう言って転移用魔方陣に乗った。
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